稲垣立男はコンテンポラリーアーティスト、現在法政大学国際文化学部教授。フィリピン大学芸術学部客員研究員(2018年〜2019年)、セントラル・セント・マーティンズ美術大学芸術学部客員教授(2012年〜2013年)を務める。
稲垣のプロジェクトは本質的に共同作業であり、地域特有の形態を踏まえて進められる。1992年のVIVA EXCON(フィリピン)への参加をきっかけに海外での活動を開始。これまでにイタリア、イギリス、メキシコ、トルコ、フランス、ドイツ、スウェーデン、ノルウェー、韓国、フィリピン、タイ、オーストラリアなどでアートプロジェクトを実施している。
2001年にはAsian Cultural Councilの助成によりLA インターナショナルビエンナーレのためにサンタモニカ(ロサンゼルス)の18th Street Arts Complexに参加、また2000年にはロンドン大学ロイヤルホロウェイ校ランゲージ・センターのパブリック・アート・プロジェクトのための制作を依頼された。2009年には越後妻有アート・トリエンナーレ、水都大阪2009に参加しプロジェクトを実施。
近年はDoi-Saket Project(タイ2007-現在)、Takasato Project(福島、2012-現在)Dio è sopra la mia testa.(イタリア、2017-)、Balay Sugilanon(フィリピン、2018)、Aking mahalagang lugar(フィリピン、2018)など長期のプロジェクトを展開している。
また、研究者としてはフィリピンをはじめとする東南アジアのアートコミュニティの調査研究、アートプロジェクトと大学教育に関する調査や実際のプログラムの開発を行っている。